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外耳道の皮膚は皮下組織が刺激に弱いため、過度の耳掃除をすると、外耳炎を起こし、耳がかゆくなります。さらに細菌や真菌(カビ)感染を起こすと、耳が痛くなり、耳だれが出ます。
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風邪を引くと、急性中耳炎を起こし、強い耳の痛みを感じることがあります。中耳腔に膿がたまり、鼓膜が強く腫れて、破裂すると耳だれが出ます。
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帯状疱疹ウイルスに感染すると、強い痛みを伴い、難聴や顔面神経麻痺、めまいなどの症状を起こすことがあります。
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見た目に異常のない耳の痛みは耳痛症(耳神経痛)、顎関節症、周囲臓器由来の放散痛などがあります。
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耳の聞こえが悪いのは難聴と呼ばれます。生まれつきの先天性難聴、加齢に伴う老人性難聴、突然に発症する突発性難聴、メニエール病、中耳炎による伝音性難聴などがあります。稀ですが、聴神経腫瘍という病気もあります。
突発性難聴、メニエール病と伝音性難聴は早めに治療を開始する必要があるため、早めに耳鼻科に受診してください。
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耳鳴りが難聴に伴うことは多いですが、難聴のない原因不明な耳鳴りも多いです。循環改善薬やビタミン剤、漢方で治療しますが、確実に耳鳴を軽減させることは難しいとされています。
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外耳道に異物、耳垢、耳だれが充満すると耳が詰まります。
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浸出性中耳炎、風邪に引き起こされた耳管狭窄症、急激な体重減少・脱水や妊娠に伴う耳管開放症など中耳由来の耳詰まりがあります。
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内耳性難聴(突発性難聴、メニエール病など)も原因になります。
耳閉感を感じたら、まず耳鼻科でしっかり外耳~内耳までの状態を確認してもらってください。
外耳道には皮脂腺、耳垢腺が存在します。
耳垢は角化性老廃物と皮脂腺、耳垢腺からの分泌物で形成されています。
耳垢には乾いた耳垢と湿った耳垢があります。
耳垢は外耳道の自浄作用により自然に排出されます。耳掃除は外側を拭き取る程度で十分です。
頻繁な綿棒などでの耳掃除は外耳道の自浄作用を低下させ、耳垢をたまりやすくしてしまいます。
難聴や耳痛を感じるようでしたら、耳鼻科を受診してください。
急性のめまいの数%が小脳出血などの命にかかわる危急な状態であるといわれています。
急におこっためまい、特に頭痛を伴うめまいは、MRIがある耳鼻科、神経内科、脳外科のある総合病院の受診をお勧めします(しかし、逆にいうと90%以上の確率で命に問題はないということです)。
急性でないめまいは、耳鼻科、神経内科にまずご相談されるほうがいいかと思います。
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左右片方の耳や小脳等に急な問題がおこっている場合におきる。
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心身の位置、状態の自己確認が困難になっている場合におきる。
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脳の血液の循環になんらかの問題がおこっている場合におきる。
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見る機能になんらかの問題がおこっている場合や肩こりがひどいときにおきる。
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精神的になんらかの問題がおこっている場合におきる。
顔面神経麻痺は特発性顔面神経麻痺(ベル麻痺)と帯状疱疹ウイルス感染由来のハント症候群があります。
顔の動きが悪くなったら早めに耳鼻咽喉科を受診してください。